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【ライバルズ】ソロバトルアドベンチャーが失敗した理由(ゲームバランス編)

投稿日:

DQライバルズエースがサービス終了となってしまった原因を分析する記事です。

二木PがTwitterにて、ライバルズの問題はバランスや施策がどうこうという話ではなく、根本の設計にあったと評価していました。それは恐らく真実なのだと思います。その構造的な問題を克服するために導入されたのがソロモードだった訳ですが、渾身の勝負手だったはずのこの新モードが失敗に終わったことが、サービス終了の直接的な決定打になったのは間違いないでしょう。

いちユーザーとしての意見ですが、ソロモードが失敗してしまった原因は大きく言うと次の3点だったと考えています。

  • ゲームバランスの問題
  • 課金システムの問題
  • ゲーム品質の問題

今回の記事では、このうちゲームバランスの問題について、私なりの見解を示したいと思います。ライバルズを未プレイの方でも読める内容になっています。

目次

ゲームバランスに問題があった

ゲームバランスの問題は、上に挙げた3つの中でも最も重大な問題だったと私は思っています。ゲームバランスの問題点と一口に言ってもいろいろな要素がありますので、もう少し細分化して説明したいと思います。

カード強化システムの調整不足

ソロモードでは、一部のカードに強化石を使うことによって本来の能力よりも強化することができるというシステムがあります。強化にはLv1からLv5までの段階があり、Lv3以上に強化するためにはそのカードと同じカードを所定の枚数分投入して限界突破する必要があります。この限界突破には相当のカード枚数が必要なため、そこが課金者からの集金ポイントになっていました。

カード強化で得られる効果ですが、ユニットのスタッツ(攻撃力やHP)が1ポイント増えるというものがほとんどです。序盤~中盤の攻略では、このユニットのスタッツ上昇が大変効果的でした。この頃はまだ敵リーダーや敵ユニットの攻撃力やHPもさほど高くなかったため、こちらのユニットを強化することで敵の攻撃に耐えやすくなったり、敵ユニットと有利トレードしやすくなったりしました。ソロバトルアドベンチャー3章ノーマルモードの最終ボスであるゾーマ戦くらいまでは、ユニットのスタッツ上昇が目に見えて勝率アップにつながっており、カード強化のモチベーションも高かったように思います。

バランスが怪しくなり始めたのは、3章ハードモードのゾーマ戦からです。ノーマルモードではこちらのユニットのHPを増やすことで絶妙に敵の攻撃に耐えられていたところが、ハードモードではどうやっても耐えられないような攻撃力になりました。そのため、ユニットは基本的に1回限りの使い捨ての盾のような感覚で出すような戦い方を強いられるようになった訳です。せっかくカード強化してHPを増やしたのに、そのHPがほとんど意味をなさないということにストレスを感じた方は多かったのではないでしょうか。

4章以降の難易度の調整不足

それでも、ハードモードというのは上級者向けのステージですし、ハードモードのゾーマが強いのは当然、むしろこのくらいの方が挑戦しがいがあるという気持ちもありました。しかしその辛抱も、次の4章追加で踏みにじられることになります。なんと4章は、ノーマルモードでも3章ハードモード以上の高難易度だったのです。

特に、4章の最初のボスであるドン・モグーラは、高スタッツかつ速攻持ちのモグラの子分を一度に3体も召喚するという能力を持ち、まともな方法では到底受けきれないような猛攻を仕掛けてくるというとんでもないボスでした。特効カードのグレイグを使えば意外と簡単に倒せたりもするのですが、ライバルズにある程度詳しくないとこの攻略法には気づきにくく、ここで脱落したプレイヤーも多かったものと思います。私のブログでこのドン・モグーラの攻略記事は特にアクセス数が多かったことからも、いかにドン・モグーラに苦戦させられたプレイヤーが多かったかを窺い知れます。

また、4章の最終ステージに出現する雑魚敵のてっきゅうまじんも相当ぶっ飛んだ強さでした。最初から超強化されたピサロナイトを3体も盤面に出しており、対策していないと3~4ターンでボコボコにされて負けてしまいます。雑魚敵とは到底思えないような強さを持った敵とノーマルモードの攻略中に普通に遭遇するというゲームバランス。ソロモードは初心者向けとうたっておきながら、完全に初心者お断りの難易度になっていることには閉口しました。

ゲームバランスを崩壊させた問題児アンクルホーン

ゲームバランスに関して語る上で、アンクルホーンのことを避けて通ることはできないでしょう。アンクルホーンは、テンションアップに反応して攻撃力が2倍になるという恐るべき能力を持ったユニットです。

ユニットの攻撃力がアップするという効果を持ったカードはいろいろありますが、大抵は+1や+2のような感じで足し算で増えていきます。上述した通り、ソロモードでのカード強化で得られるスタッツ強化も足し算で増えるというものでした。それがこのアンクルホーンは掛け算で増えます。しかも、テンションアップを複数回繰り返せばその度に2倍になっていくため、指数関数的に攻撃力が成長していく訳です。普通のユニットはせいぜい攻撃力10とか12くらいまで上昇すればいい方ですが、アンクルホーンは攻撃力200とか400まで余裕で上昇します。まさに異次元のパワーを持ち、カード強化の存在を否定するほどの明らかなバランスブレイカーでした。

そうした状況を憂慮してか、リリースから約2ヶ月後、アンクルホーンの強さがヤバいとプレイヤー間に知れ渡った頃に運営はアンクルホーンの禁止カード入りを発表。ゲームバランスのことを考えるならこの措置は妥当とも考えられましたが、後出しで禁止するというやり方はユーザーの猛反発を招き、すぐに撤回を余儀なくされました。もしソロモードのリリース当初から禁止カードになっていたならば誰も文句を言わなかったでしょうし、リリース時のゲームバランス調整の甘さが露見してしまった形になりました。

どんな敵でも戦術が固定化されてしまった

結果的に運営はアンクルホーンの存在を認めるという苦渋の決断を下したわけですが、その後に追加された新ボスのゲームバランスはさらなる崩壊に向かって進んでいくことになりました。

アンクルホーンを使うとどんなボスも簡単に一撃で倒せてしまうため、アンクルホーンを出す暇もないほどに強烈な攻撃を繰り出してくるボスが続々と登場しました。こうした難易度の水準の上昇という動きに合わせてソロバトルアドベンチャーの4章が追加されたのですが、その4章が難しすぎてユーザー離れを招いたのは先述の通り。

そして、難易度が上昇したソロモードのボスを倒すには結局アンクルホーンに頼るしかないという構図が顕著に。その結果、「どんなボスが相手でもアンクルホーンで強引に突破すればよい」という攻略法が一層ユーザー間に浸透することとなり、ボスの特徴に合わせて攻略法を考え、デッキを構築するという楽しみが大きく損なわれてしまいました。このことが結果としてゲームの寿命を縮めてしまったとみられ、とても残念でした。

まとめ

今回は、ソロモードの失敗原因についてゲームバランスの観点から私見を述べてみました。皆さんはソロモードのゲームバランスについてどう感じましたでしょうか。ぜひコメントいただければ幸いです。

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  1. 🐼 より:

    ・アンクルについて
    禁止にするのがアンクルホーンだけならおそらく許されたはずですが、トロデなどまで禁止にしようとしたらそりゃ荒れますよね。
    禁止ではなく攻撃力の上限を99にする(ソロモード実装前はそうだったと聞いたような?)などもできたのに、なぜ最後まで放置したのか理解に苦しみます。

    ・ボスについて
    1回倒せば終わりのボスがある程度強いのは構わない派ですが、そもそも手間のかかっているボスを1回倒して終わりにするシステム面が大問題かと。アイコンでもいいから全職業で倒すと何かもらえるとか、ボスを周回させる仕組みをなぜ作らなかったのか。倒した職業の好きなベーシックカードを1枚もらえるとかでもよかったのに。
    逆に雑魚を周回させる仕組みは作ってありましたが、メタル系の仕様が最悪。逃げるとスタミナだけ持っていかれる上に専用デッキを組まないとほぼ倒せないせいで、私にとって雑魚戦は何が出ても全てガーデンでラーミアを飛ばすゲームとなりました。

    ・試練の間について
    記事では触れられていませんでしたが、武器特技10枚入れつつ武器特技を使わずに武器特技で10体倒す実績をクリアするゲームってなんですか・・・?
    ボスがなんであれ使ってはいけないカードとアンクルコンボ用にテンションを上げるカードとドローカードで30枚が埋まるので、デッキの考えようがないただただアンクルホーンが生き残ることを祈るゲームでした。

    • けい坊 より:

      ご意見ありがとうございます。
      ボスの周回に関して、その通りだなと思いました。連戦になるドルマゲスなどはコインが2倍もらえるという特典のおかげで、結構周回している人も多そうですが、運営の意図したものではないでしょう。せっかく作り込んだボスと戦う機会が少なく、通常ステージをひたすら周回するだけですぐに飽きが来てしまったのはユーザー離れにつながったと思います。
      試練の間の件は、次の課金システムの問題点の記事で書こうと思っています。

  2. 名無し より:

    アンクルが禁止カードになりそうになった時は反発しましたが、禁止カードになっていた方が結果的に寿命が延びたかもしれないと思うと悩ましいですね。管理人さんの言う通りそれ以降は結局いかにアンクルを生存させるかだけのゲームになってしまい、ボスは封印系のスキルを必ず持っているのでいつ撃たれるかにひやひやしながらストレスしか感じなくなっていました。報酬のために武器や特技を積まされ、しかもそれを使用できないという謎の仕様は結局最後まで改善されず、管理人さんの動画を参考にして何とかクリアしてきました。なんだかんだ素材やシステムに恵まれていただけに本当にもったいないですね。

    • けい坊 より:

      ご意見ありがとうございます。
      アンクルホーンを封印されるストレスは半端なかったですね。アンクルを出したら100%封印してくる、みたいな動きをしてくるなら逆に諦めがついてよかったのですが、80%の確率で封印されるので20%を引けるまでやり直す、みたいな感じになってしまっていたのがストレスの原因でした。

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DQライバルズを中心に攻略していました。