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RTA in Japanを観戦してわかった見世物としてのRTAのあり方とは

投稿日:2019年12月30日 更新日:

昨晩、会社の友達に誘われてRTA in Japanというイベントの観覧に行ってきました。かつては東大ゲーム研究会でRTAイベントの開催にも関わった人間として、今回のイベントから思うRTAの見せ方について書いてみます。

rtain.jp

YoutubeでのRTA配信との差別化が必要

30日の深夜0時くらいに会場へ行き、ヨッシーアイランド、タイニートゥーンアドベンチャーズ、ドラクエモンスターズジョーカー2ProのRTAを鑑賞しました。このイベント、主催団体側は企画や会場運営などの裏方に徹し、プレイヤーは一般からの公募で集めているようです。そのため、ゲームコンテンツそのものの見せ方はプレイヤー側に委ねられていて、RTA実演だけでなく、実況解説も含めてプレイヤー側が用意するという役割分担のようでした。

今回私が観覧したRTAでは、ヨッシーアイランド、タイニートゥーンアドベンチャーズはプレイヤー自身が実況解説を行い、ドラクエモンスターズジョーカー2Proはプレイヤー以外にもう一人解説者を付けて、2人でしゃべりながら進行していました。

このスタイルはYoutube等でのRTA配信と同じですね。配信をそのままリアル会場で行うといった趣のイベント。リアル会場に集うことによってプレイヤーや会場の熱量を間近に感じられるというのが配信との違いですが、付加価値と言えるほどの熱量を放つプレイヤーは一握りだと感じました。

ただ、プレイングと実況解説という二つの要素でプレイヤーにハイパフォーマンスを求めるというのは少々酷な話です。個人的には、RTAを楽しく見せるには優れた実況解説が不可欠だと思っていて、その実況解説をプレイヤー自身が片手間でやろうとするのはちょっと無理があると感じます。例えばプロ野球中継でも、専門の実況解説がついているからこそ長時間の視聴でも飽きずに見ていられるわけです。

RTA in Japanの企画を決して否定する訳ではありません。今はまだリアル会場でのRTAイベントは黎明期であるため、認知度を高めるためにもたくさんのプレイヤーを募っていろいろなゲームのRTAを見せるということに価値を置いたイベントだと認識しています。そのためひとつひとつのRTAの見世物としてのクオリティが劣後するのは致し方なしというスタンスですが、次のステップとしては競技対象のゲームを絞ってクオリティアップを図るというフェーズがやってくるべきだと思います。

RPGのRTAは見世物として難しい

DQMJ2のRTAを見るのが主目的のつもりだったのですが、深夜帯だったこともあって2割くらい寝てしまってました。3時間の長丁場のRTAで、集中力が続かなかった。その点、他の2つのアクションゲームのRTAは30分程度と短く、間断なく見せ場が訪れるので、集中力が継続しました。私が未プレイのゲームもありましたが、プレイングに派手さがあって初見でも面白さが伝わってきました。

RPGのRTA実演は、漫然と垂れ流しているだけでは見世物としては厳しいということを再確認しました。まず、画面にスピード感がなくて地味であるということ。そして、見どころになる場面、特にボスと戦っている場面のプレイ時間全体に占める割合が小さいこと。そのゲームを知っている人ならともかく、初見の人が見ても面白さは伝わりにくいです。

RPGのRTAを実演をするなら、あらかじめ見せ場がどこなのかを提示しておくなどして、オーディエンスの注意を連続的に引き付けるような工夫が必要だと思いました。あるいは複数プレイヤーの対戦形式にして、プレイヤー同士の駆け引きに見どころをシフトさせるというのもあり。もちろん、ハイレベルで実力が拮抗したプレイヤーが複数必要なので、対象のゲームはかなり絞られてしまいますが。

そういう意味では、リカバリーTAは本当によくできた仕掛けだと思いますね。見せ場がはっきりしているし、問題ごとにタームが区切られていることでオーディエンスの集中力も維持できる。対戦形式になっていてプレイヤー間の駆け引きも楽しめる。そんなことを考えながらイベント会場を後にしました。

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DQライバルズを中心に攻略していました。