先日まで開催されていたRTA in Japan Summer 2025から、2つほどアーカイブで視聴しました。その感想をまとめたいと思います。
ドラゴンクエスト4 導かれし者たち
サブフレームリセットを活用したRTAでした。いろいろなフラグが解放された状態になっているので序盤から気球を使えたりして、やりたい放題の展開。ただ、その状態のまま最後まで進むのはできないようで、一度フラグのリセットが発生するため、そこからは比較的落ち着いて普通のRTAっぽくなる印象でした。普通と言っても気球が使えるのでストーリーの流れは歪んではいるのですが、洞窟でのエンカウントに一喜一憂したり、メタルを狩ったりなどドラクエらしさを感じる場面の多いRTAで、満足度は高かったですね。
何も考えずに進めるとフリーズするようなポイントも多数あるのでしょうが、うまく回避するように組み立てられた攻略チャートが素晴らしいと感じました。
それにしても、FC版のDQ4のバグ技は圧巻ですね。8逃げや838861など、原理が理解しやすい上に派手さもあり、もはや”美しい”とすら言えるバグ技の数々。こういったバグ技から得られるリターンをフル活用することでぴったりデスピサロが撃破できるという絶妙なバランスにも洗練された美しさを感じました。
ファイナルファンタジー10-2 HDリマスター
FF10-2は私も昔RTAをやったことがあるゲームなので、注目していました。と言っても私がやったのはHDリマスターではなく初期のFF10-2で、そのときはキューソネコカミを使ってほぼすべてのボスを9999ダメージ連発してオーバーキルしていくという大味な戦略。一方HDリマスターではキューソネコカミの取得ができなくなったことで、大幅に異なる戦略となっていました。
戦略の柱となるのはリザルトプレートの活用で、ドレスチェンジによるボーナス効果によって序盤からウォタガ等の魔法を使える状態にしてダメージ源としていました。また、中盤以降はダークナイトのみちづれを多用し、最大HPを増やしての自爆攻撃をリーサルウエポンとして活用していました。FF10-2というゲームはかなり自由度が高くていろいろなアイテムやアビリティがあるのですが、通常版ではキューソネコカミの影に隠れていた要素を引き出して戦っていく戦略はなかなか興味深いものがありました。
RTAのプレイングとしては、コマンド入力が早くて相当やり込んでいるところがうかがえました。また、敵の攻撃のターゲットが誰に向いているのかを正確に識別して先回りして対応するといった立ち回りもよかったです。
一方で、本来のチャートとは関係ないスフィアブレイク大会に出場して10分以上も大幅タイムロスするなど、全くの無駄行動が散見され、これは甚だ疑問でした。チャリティー企画的な文脈があったのかもしれませんが、RTAという見世物である以上、タイムにはもっと拘ってほしかったと感じます。大会の大トリとなるRTAでしたから尚更です。チャリティー企画だとしても容認できるレベルを逸脱してしまっていたように思います。3時間27分42秒という記録も、無駄行動がなければ予定タイム3時間20分に収まっていたと思うと、もったいない結果になってしまいました。

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